Modern Bamboo Spey X 
2014年10月、耐久強度の向上の為にシャフトの接着剤を変更しました。
2017年11月、スパイラルラッピングに使用している繊維を変更しました。
ホロー構造のModernBambooSpeyです。

総重量で約10パーセント、持ち重りで約15パーセントの軽量化に成功しました。

ノード(節ずらし)は、 0ノード (ゼロ ノード (Omura Rod オリジナル工法))を採用、
節が6面すべてが同じ所に来ます。節はずらしていません、
節以外のところをホロー構造にして節の部分はソリッドのままにします。
これは何を意味しているかと言うと、自然界にあるままの竹の構造を再現している事になります。

また、スペイロッドの宿命である捻じれに対する強度を確保するために、
スパイラルラッピング工法(高強度の繊維を螺旋状に巻き付ける工法(Omura Rod オリジナル工法))を採用しました。

OmuraRodの特徴であるインプリにカーボンフェルールはもちろん採用しています。

2013年シーズン、確認作業の為に(主に耐久性の確認)、ビルダー自身が閉伊川本流にてフィールドテストを行いました。
実際のフィールドにどんどん持ち出して欲しいロッドです。
参考適応ライン
 
Modern Bamboo Spey X 130-7   13’0” #7 3PC (確認作業済み)
エアフロ スカジット スイッチ 480グレイン(プラス100グレイン10フィートティップ)
3M スカジットエクストリーム ジャパンモデル 480グレイン(プラス100グレイン10フィートティップ)
リオ スカンジ ショート バーサティップ #7 425グレイン
エアフロ デルタスペイ 6/7(ヘッド 50.5フィート 475グレイン)   
Modern Bamboo Spey X 130-8   13’0” #8 3PC (確認作業を行っていませんが、製作可能です。)
スカジット550グレイン(プラス100グレイン10フィートティップ)
リオ スカンジ ショート バーサティップ #8 485グレイン
エアフロ デルタスペイ  7/8(ヘッド 52フィート 530グレイ)
Modern Bamboo Spey X 130-9   13’0” #9 3PC  (確認作業済み)
スカジット600グレイン(プラス100グレイン10フィートティップ)
リオ スカンジ ショート バーサティップ #9  540グレイン
エアフロ デルタスペイ 8/9(ヘッド 53フィート 570グレイン)
 
ダブルビルドのMBSpeyはスカジット専用のアクションでしたが、
今回のMBSpeyXはショートベリーのスペイライン及びスカンジナビアンヘッドにも対応したアクションになっています。 
 
Modern Bamboo Spey X 126−7   12’6” #7 3PC   特注品となります。

ビルダーが前もってテストロッドを作っての確認作業は行いません
13フィートの竿と同じ太さ同じテーパになります。、
シャフトのバット側をカットしてフェルールの位置をずらすだけです。

購入者が工夫をしてマッチするラインを見つけてもらう事になります。

ロッドの持ち重りを軽くしたい方には良いのではないでしょうか、     
Modern Bamboo Spey X 126−8   12’6” #8 3PC 
Modern Bamboo Spey X 126−9   12’6” #9 3PC 
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 フェルールはカーボン制
 
 グリップタイプ
 タイプA
 
 タイプB
 
 
 グリップデザインは2種類用意いたしました。
タイプAは通常タイプ、標準的なリールのフットに対応します。(60ミリ〜68ミリのリールのフットに対応)
タイプBはスクリューの部分が長めです。リールのフットの長いタイプに対応します。(60ミリ〜83ミリのフットに対応)
(フットの対応の長さはフットの厚みなどのデザインにより多少異なる場合があります。)
リールシートはダブルのスクリュー、ウッドスペーサー、
 
 竹竿に桜咲く
 
 
竹のスペイロッドで桜鱒の釣りをしてみての感想(テストでニジマスを掛けての感想も含む)
 キャストが優雅で楽しい、
 フッキングが良い
 魚がバレにくい
 ファイト中の魚の引きの手元に伝わる感触が何とも言えない味がある、
総合的に見て竹と言う素材はウエットの釣りには向いている素材だと思います。

私は竹竿師です。作る側の人間です。なかなかフィールドに立って自分が釣りをする時間を作れません、
誰か我こそは!と言う方!ModernBambooSpeyXで、本流の大物トラウトに挑戦を !
そして大物トラウトの釣果報告を私のもとにお願いたします。
 
2005年に初めての桜鱒をカーボンのシングルハンドで釣ってしまった。
その時にこの魚を自分で作った竹竿で釣りたいと思ってしまった。
まず最初に取り組んだのがスペイの釣りを覚える事、
キャストのスタイルはトラディショナルスタイルのキャスト
2006年は川に立ってひたすらスペイキャストの練習、来る日も来る日もキャストの練習、
そしてキャストが出来るようになり、スペイで桜鱒をキャッチすると、
今度はスカジットやスカンジナビアンを理解するためにそちらの釣りにも手を出す。
ある程度それらのシステムが理解できた頃に最初のバンブースペイロッドの試作品を作ったのが2008年、
その試作1本目は酷いものだった、ラインが前に飛ばない、オーバーヘッドでは綺麗に飛ぶのにスペイラインは飛ばない、
それから途方もない数の試作ロッドを作り、どうにかラインが前に飛ぶロッドを作ることができるようになり、
2009年の後半からはカーボンのスぺロッドを使うのを止めた。竹スペイだけを使う事にした。
それからは試作を作って川でテスト、ひたすら作ってはテスト、作ってはテスト、
ロッドのテストは普通の釣りとは違います。
普通の釣りではやらない事をやります。
頭の中で考えるのは竿をどのようにしたらどうなるか、それの試行錯誤、
魚が掛かっても取り込みません魚の引きによって竿がどう動くかをバレるまで観察します。
どうしたら釣れるかを考えるのではなく、こうしたら竿がどうなるか?ああしたら竿がどうなるか?
それをひたすら考えるのです。釣りではないのです。
そしてダブルビルド構造のある程度納得のいくロッドが完成したのが2011年、震災の年です。
この年には工房も使用不可能な状態になり工房を解体しました。
新しい工房が出来たのは翌年の夏の終わりでした。
当然その間は竿の作業も止まりました。
このダブルビルドの竿ではシロ鮭の釣りをしてみました。
それはかなり高いレベルで納得のいくものでしたが、何かが納得がいかない、
シロ鮭の釣りに比べて、本州の桜鱒の釣りは遥かに難易度が高い釣りです。
桜鱒の釣りに使うには何かが足りないのです。
釣竿には何故か釣れる竿、何故か大物の釣れる竿と言うのがあります。
それとは逆に普通に釣れるし気持ちが良い竿なのに、何故かメモリアルフィッシュを連れて来てくれない、そういう竿もあります。
ダブルビルドの竿はとても良い竿なのですが何かが足りないのです。
何かが足りない?と、来る日も来る日もその事ばかりを考えて、2012年の冬のある日にある方法を閃きました。
ゼロノードとスパイラルラッピングと言うオリジナルの工法を閃きました。
早速新しい工法でテストロッドを作り2013年のシーズンに川でテストをしました。
色々なラインを載せて無茶な使い方をしたり、大型のニジマスを沢山掛けてみたり、竿に対してオーバースペックな事をしてみたり、、、、、?
それは素晴らしい結果でした。竹竿が持っている限界点の壁を一気に突き抜けた感がありました。
これだ、これなら桜鱒を捕れる、そう思える竿でした。
納得のいく竿が出来たら今度は釣りです。
テストの釣りではなくて、魚を釣るための釣りです。
13フィート7番と言うスペックですから、小さめの規模の本流のローウォーターでの釣りに照準を合わせました。
2014年6月1日解禁の秋田県の子吉川、ここに照準を合わせました。
秋田県の解禁に行くための時間を捻出するために5月は工房に籠り竿作りに没頭しました。
5月の末に1日時間をとり閉伊川に行き、竿に合うラインを調べ、どのラインでどのような釣りをするかを決めました。
そして6月1日、秋田県の桜鱒解禁日、
無事に上の写真のような結果が出ました。
2009年にカーボンのスペイロッドを封印してから桜鱒をキャッチしていなかったので、実に5年ぶりの桜鱒です。
竹竿で桜鱒を釣りたいと思ってから9年です。

2014年6月1日、ModernBambooSpeyの取り組み、無事に完結いたしました。
協力やサポートして下さった皆様のおかげです。本当にありがとうございました。

また、今回桜鱒の釣りのための竹竿を作ることに取り組んだおかげで、自分の中で竿作りの技術が飛躍的に向上しました。
困難なことに取り組むことは人間を大きく向上させます。
それは車の本田技研がF1と言う自動車レースの最高峰にチャレンジするのと似ているように思います。

まあ!いずれにしても超貧乏人が非常に少ない予算、非常に限られた少ない時間でよくやり遂げられたと思います。
自分で自分をほめたいと思います。(笑!)  応援、サポートして下さった方々、本当にありがとうございました。
 
竹竿師の生活は質素な生活です。清貧と言う言葉がありますが、まさにそのような生活です。
桜鱒を効率よく毎年釣り結果を残すためには、その日その時に良い条件の川に立つ事が重要です。
その為に東北中を駆けずり回らなければなりません、
川に立つ時間を1分でも多くする必要があります。
道具への投資も惜しんではいけません、
確率をほんの少しでも上げる努力をしなければなりません、その為にお金を惜しんではいけません、
桜鱒の釣りとはそう言うものです。
バンブーロッドビルダーの経済力でするような釣りではないのです。
釣る為には川に1分でも多く立つ、その為には竿作りを止めて川に行く、
竿作りが止まると言う事はお金が入らなくなる、生活できなくなる、
お金がないと言う事はラインなどの道具も買えなくなる、
川に行く為のガソリンも買えなくなる、
完全に破綻するのです。
よく仕事の前に何時で止めると時間を決めて釣りをすれば良いではないか?
と言う人がいますが、それは絶対に無理です。
それをすると作品の質が落ちます。
朝起きたらとりあえず全力で竿作りに向かう、作品に全エネルギーを向ける、これが大事です。
その上で夕方作業が終わり気力体力が残っていた時に初めて夕マズメの釣りするかどうかを考えます。
それでも、たいていの場合は翌日の作業の事を考えて体を休めることを考えます。
今回の秋田県の桜鱒の解禁に行く為に時間の面でも、お金の面でもかなり無理をしました。
と言うか、竹のスペイロッド開発のためにスペイロッドでの桜鱒の釣りに取り組むこと自体が、
お金の面、時間の面でも ありえない位に相当な無理をしてきていました。
テストロッドを作るにしても相当な金額が掛かります。タダではありません相当な金額です。
製作時間もダブルハンドの場合は相当な時間がかかりますし、その間は商品の制作が出来なくなります。
商品の制作が出来ないと言う事は収入がストップすると言う事です。
ハッキリ言ってテストロッドを作るのは色々な面で負担の大きい事なのです。
ビルダーとしてはやりたくない作業なのです。
それでもやり続けるのは、それは、竹竿で桜鱒を釣りたいと言う強い思いからの物です。
どうにか、桜鱒に対する自分の思いも無事に完結する事が出来ました。
これからは桜鱒に向けていたエネルギー(時間、お金、etc、)を本来するべき竿作りその物に向けたいと思っています。
魚釣りは基本的には好きですので、心の健康のために川に立つ事もあるかもしれません、
竿作りその物にに支障が出ない範囲で楽しみたいと思っています。
川で私を見かけたら気軽に声をかけてください、皆さんで楽しく釣りをしましょう、
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